2021/6/20      2021年度 遭難対策訓練

参加者:7名 MM、AN、TH、FY、OSe、KM、IM
 時間:9:00~15:00
予定内容・懸垂下降時の下降器の固定方法
    ・ビレイヤーによるトップ登攀者滑落時の固定方法
    ・事故後の対応方法
    ・3対1、2対1の引き上げシステム(余裕があれば)







実施した内容

 ・懸垂下降時の下降器の固定方法
  かなり時間を掛けて実施できたと思います。
 ・ビレイヤーによるトップ登攀者滑落時の固定方法
  殆ど実施できませんでした。
  その代わり登り返しの訓練を行いました。
 ・3対1、2対1の引き上げシステム
  実施にもたついた、収斂しないと使いこなせない
  中途半端にするとかえって危険である事を実感する。
  3対1はマイクロ滑車を使うと、かなり楽に引けた。
 ・事故後の対応方法
  ANさんより、井戸小屋沢での事故の話をしていただく
  各自色々と意見を出して話し合う。


【感想:AN】
なぜ遭対訓練が必要なのか…自分で意味を持たせなければ意味はない。
懸垂下降中の自己確保、空中での登り返し、1対3の引き上げシステム。原理はわかったが、
実際の現場でどれだけ冷静に対応できるのか。非常に難しい。
それを実感できたことが一番の収穫だった。それはとりもなおさず事故を起こしてはいけない
という事をあらためて肝に銘じることに他ならない。
そして、午後はブルーシートに車座で昨年の沢登り事故についての検討・意見交換会。
私は当事者で、できれば思い出したくない出来事だが、その事故から目をそらさず
しっかりと一緒に事実に向き合ってくれた仲間のおかげで、自分の細部を振り返り、
今までの後悔にも似た感情を「忘れてはいけない感情」に変えてもらうことができた。
顔を合わせ腹を割って話す。そんな仲間とのつながりを信頼感を持って繰り返す中で、
お互いを高め合うための(山の会の場合、命を守るための)仲間からの苦言も
自分の力にできる事を感じた今日の遭対訓練だった。仲間に感謝。

【感想:FY】
昨年はコロナ禍の影響で中止になった遭難対策訓練。今年は無事行われました。よかったです。
一昨年練習した記憶のある懸垂下降時の仮止めや登り返し、普段から意識していないので
「あれっ?」という感じでできない。クライミング等練習すればそれなりに登れるようには
なるのだが、ロープワークを中心とした安全確保技術ということになると全く成長していない。
しっかりしなければと感じる遭対訓練でした。

【感想:TH】
久々のザイルワーク訓練であり、楽しく、また考えるところ多い一日でした。
安全は、技術ではなく哲学(判断力)によって保障されると再確認。
もちろん技術ゼロでは話にならないが、大半の事故は技術に溺れて判断ミスすることにより生ずる。
引上げ・搬出訓練は、「トップは落ちてはならない。事故は起こしてはならない」
と痛感するためにこそあるように思う。
終了後に、本番の出動(訓練)があったことも印象深い。結果オーライではあろうが、
経緯と経験は会員全員のものにすべきと思う。それが会の力の底上げになる。
非常に良い出動準備のシミュレーションであった。

【感想:KM】
全くわからないので邪魔にならないように見ているだけかなぁ~と思っていたが、
今回も初心者の私を中心に沢山教えて頂いた。本当に有難い。
宙吊りでのロープワーク、ロープを使って上がる方法、前回のスラブで上げて貰った方法がわかった。
午後からの遭難者の引き上げは見ていただけだが、本当に大変だと言うことが
目の当たりにしてわかった。皆さんの体験談もとても勉強になった。
登山計画書の大切さもわかりました。とっても勉強になった一日でした。
皆様ご指導頂き本当に有り難うございました。

【総評:IM】
時間が足りなかった様に思いました、2日に渡ると参加者が限られるのでもう少し
項目を絞った方がいいかもと思いました。
「ビレイヤーによるトップ登攀者滑落時の固定方法」また別の機会にやりたいです。
「3対1、2対1の引き上げシステム」はもっと練習しスムーズに実施出来る様になってから
訓練で実施しないとダメですね。