2014/8/23-25 リベンジ  白峰三山縦走

    メンバー : OS (記)、+1

8/23
昨年は悪天候により、北岳山荘のテン泊までで敢え無く敗退。 満を持してのリベンジ山行。田の草刈りをしてから、午後3時過ぎに出発。 飯山まわりで中央道から増穂ICへ。暗くなった中を、一路奈良田を目指す。 道路はいいので快調に進む。
20:30第二駐車場は、車の入りは7割程度。

8/24
5:30発のバスに乗車。広河原からは、先行者がほとんどいない中、大樺沢の渓流沿いを進む。
傾斜は緩いが、荷物が重い。
左岸をしばらく進み、前方にロープが張ってあるのを進入禁止と早合点し、右の踏み跡に入った。
人が通った跡があるので、疑いなく進むと徐々に道型が無くなってきた。 振り返ると後続の登山者が右岸側に渡っているのが見えた。 戻ってみるとロープのすぐ左に立派な吊り橋があった。
ロスタイム約5分。 このコースは4回目になるが不覚を取ってしまった。

しばらく右岸の樹林帯を進むと河原に出て、また左岸側に移ると間もなく8:25二股に到着し休憩とする。
道を間違えているうちに先行したパーティーや下山する人もポツポツ。

バットレスの大岩壁は、厚いガスに包まれている。 左俣に入り、残り少なくなってきた雪渓を見ながら沢を登る。
昨年は、沢の最後で自炊用の水をしこたま汲み、重くてバテバテになった記憶が新しい。
今日は、水はすでに十分背負っているので荷物の変化はないが、コルまでの急な丸太階段は足に堪えた。

やっとの思いで、10:20八本歯のコルに到着。 狭いので少し先まで行って休む。
ここから分岐までは傾斜は緩いが、けっこう足に来ていてヨレヨレ。 稜線まで我慢の担ぎを続ける。

途中3匹の“オコジョ”が登山道をチョロチョロと走り回り、写真をゲット。
徐々に風当たりが強くなってきて、疲労とともにグロッキーになって来たが、甲斐駒ヶ岳や北岳山荘が見ながら、ようやくの思いで稜線に到着する。
ここから山頂ピストンは、空身なのにフラフラ。

11:30さすが北岳、山頂には大勢の人がいたが、展望は無し。 写真だけ撮ってそそくさと下る。
再び荷物を背負い縦走路へ。 下りなので少し体調は回復する。

北岳山荘のテン場を懐かしみながら、12:30ベンチで休憩。
ここからまだ農鳥小屋まで2時間以上かかるので、食料・水分をしっかり補給し、ゆっくりと登りにかかる。

時折、稜線や山頂近くが見えるようになる。
振り返ると徐々に北岳の全容が見えてきた。
そして、13:25中白根山に着いてからの3,000mの稜線の眺望は素晴らしかった。 やはり、歩いて来た縦走路が見えるということは感無量である。

今日は、間の岳山頂でも展望はなく、写真だけ撮って14:35下山。 山容が大きく広々していて、ガスって視界が無いと危険な感じ。 しかし、少し下るとガスが晴れ、また全容が現れる。

前方に西農鳥・農鳥岳が見え、遠くに塩見岳も見えた。
鞍部には真っ赤な農鳥小屋の屋根が見え、ゴールをとらえて安堵する。 いずれの山頂でもガスっていたが、途中の縦走路では景色が見えて、充分に堪能できた。

15:35小屋に入ると10人ほどのお客さんと名物小屋番さんもいた。 小屋番さんの指示により、自炊はこの場所でと言われた入り口左側に重い荷物を降ろす。
天気の悪い時に小屋に泊まれるのは、大変ありがたい。

一杯飲みながら、夕食の支度を始める。
近頃、山では定番となったモチラーメンがうまい。
食い終わる頃、突然小屋番さんが、夕食が余ったので食べてくれと大きいお椀にみそ汁を入れてきた。 小さなカブがひとつ入っていてうまかった。
すごく疲れたので6時過ぎ位だが、眠りに着いた。

8/25
暗いうちから強い雨音に起こされる。
夜明けまでに止みそうな気配ではない。
同室の人たちは、2~3パーティーかと思ったら、ひとつの団体だった。 朝早く出るというので、同じ3時に起床。

朝食・パッキングを済ませ、スパッツ等つけて完全防備に身を包む。
真っ暗な雨の中、ヘッドランプの明かりを頼りに4:25歩きはじめる。

始めは、緩やかだった登山道も、徐々に勾配を増してくる。
先行パーティーの明かりが見え、いいペースで登っている。
われわれも、かすかな踏跡をたどりながら進むが、途中1箇所道を間違える。

前日、大きな間違いを犯したので、今度はすぐに明瞭な所まで引き返す。 変だと思ったら、早めに引き返すのが無駄な時間と体力を使わないということを痛感。

西農鳥岳に到着するがまだ薄暗い。景色もなく小雨でやや寒いので先を急ぎ、農鳥岳に5:45到着。
一応写真を撮って下山に向う。 下降点という標識がすぐに表れた。
ここからしばらく広い尾根筋を緩やかに下る。
上河内岳に行く分岐が無いので、徐々に不安になる。 道を間違えるはずはないのだが。

かなり歩いてから、ようやく見覚えのある高い塔のような黄色に塗られた標識が現れ、上河内岳の分岐でひと安心。
ここまでくればあとは下るだけだ。
かなりの急斜面を経て、2時間ほどで大門沢小屋に8:05到着。 野外テントが張ってあったので、雨宿りがてら休ませてもらう。

腹ごしらえをして水分補給もして、雨が止んできたので雨具も脱いで、体調万全で出発。 ここからは、斜面のトラバースやら小沢越え、ちょっとした登り返しなどを何回も繰り返し、ようやく堰堤の工事現場に出る。 工事中のため、何箇所か登山道が付け替えられているようだ。 石のベンチで休憩し、山場を越えた安堵感と満足感・心地良い疲労感に浸る。

工事用道路の林道がしばらく続いたが、間もなく通行規制のかかるトンネルの入り口に出た。
ひと歩きして、奈良田駐車場に10:45到着する。 車は、さすがに少なくなっていた。
振り返って見れば、楽しく熱中・没頭していた時間はあっという間に終わってしまった。