2014/6/20 一ノ倉沢 中央カンテ

    メンバー : (L) Tさん・AS(記)

前日は雨だった。岩はどんな具合だろうか。
不安を抱きながら、朝をむかえる。
外の路面を見ると、そんなに濡れていない。
期待ができるようだ。

4:50 外はもう明るくなっていた。
南稜の時と同じく1時間もかからずに一ノ倉出合に到着。
ここからは残雪が後退しているため、前回よりやや遅くなる。

前より雪が解け、斜面が急になっていた。帰りの下りがとても心配になる。

取付に到着し、準備をしていると男女のパーティがこちらに向かってくる。
同じルートのようだ。お話をすると新潟の方々でGさんとお知り合いらしい。

初心者の私がいるので先に行ってもらうようお願いをしたが、準備の関係で先を譲ってもらう。

Tさんがリードでスタート。その後もすべてリードをしてもらう。

1ピッチ : Tさんからアドバイスを頂いていたので、ホールドがすぐに分かった。

慣れないダブルロープで途中にロープが引っかかってしまった。蛇行するルートは注意が必要だ。

2ピッチ~3ピッチ : フェースを左上後、カンテを左上する。

4ピッチ : カンテ沿いを登る。

5ピッチ : ルンゼからチムニーへ。 Tさんがチムニーを避けて右上した際に残したカラビナを回収する。

足のホールドは1つだけ。手はあるがバランスが難しく、ひやひやしながら回収。

チムニー内は手足ともにホールドがあり、リズムよく登れた。

6ピッチ : 左にまわりこみ右上。

7ピッチ : かぶった岩を右上する。TさんはA0で抜け、会心の出来だったようだ。
私は無理せず、A1で抜ける。

その後のピッチスラブは水分たっぷりで滑りそうになりながらの登り。
雨のようなガスも下りてきていて、辺り一面湿り気が高くなる。

広めのテラスに登り、烏帽子岩の基部で終了。
途中、追い越してもらったパーティは懸垂岩のほうに向かったようだ。

ここからは長いながーい空中懸垂を経て、南稜テラスまで向かう。
(途中ロープが足りなかったり、下降路を見失ったり・・・)

南稜テラスからは水の浸み出しに気を付けながら下降する。

最後のテールリッジからの残雪はその日一番の恐怖だった。いつ来ても私の核心は「残雪」になりそうだ。

後ろを振り返ると上の岩壁はガスの中。一日中天気が持ってくれてよかった。