2015/7/18-20 雲ノ平周遊

      メンバー : OS、他1

7/18  台風が来て、雨模様の天気予報。出発を躊躇する。2時起床、さすがに眠い。案の定、松代のあたりで眠気をもよおし、セブンのアイスコーヒーに救われる。
長峰林道のゲートに到着。開門より10分ほど早かった。すでに10台近くが並んでいた。

折立に着くと車は7割ほどの入り。小雨っぽいので、雨具など完全防備を整える。
緩やかな登山道を黙々と進む。三角点を通過し、森林限界を超え、石畳道に来る頃には、雨脚も強まり風も強くなり、登山道は川のようになり、登山靴の中が濡れてきた。

なんとか太郎平小屋に到着し、外の屋根付きベンチでエネルギー補給。休んでいると、手がかじかんで寒気がしてきた。この状態で、30分も風雨にたたかれれば、完全に低体温症になることが予想された。長居をしないで、先を急ぐ。
歩き始めると少しは体が温まり、低体温症の危険は遠ざかった。

薬師沢小屋までは下り基調なので、花を愛でながら進む。相変わらず小雨ではあるが、北アの深山の雰囲気を味わいながら進む。
薬師沢の通過ができるか心配で、小屋に着いてすぐにおかみさんに聞くと大丈夫とのこと。テラスから見ても、一部シャワーがかかっているが大丈夫そうである。玄関先で休憩させていただくと、お茶を出してくれ、寒かったのでありがたかった。

エネルギー補給をして、いよいよ急登に挑む。増水を心配していたが、橋を渡った所のシャワーは大したことはなく通過できた。
急登は、まさしく息つく間もない登りで、徐々に沢状となり、雨水が流れてきた。
6年程前の豪雨の中の激流登りを思えば、大したことはない。何事も苦労や大変な経験をしておくということは、大切なことだと思った。
1時間少々でこの難関登りを突破し、木道に入るとホッとした。まだ小屋までは長い道のりで、小雨の中、黙々と歩く。
雲ノ平山荘まで頑張れば、明日からの行程の幅が広がる。
庭園を過ぎ、ようやくしばらく振りの小屋に着く。

濡れたものを乾燥室に干し部屋に入ると、9枚の布団があるが我々だけで、個室のようだった。
宿泊客は15人位。こじんまりと家庭的な雰囲気の中、名物の「粕汁鍋」を囲んでの夕食となった。

以前の小屋は、2階はワンフロアーだったが、今は大変良く間取りを工夫してあり、細かい所にもレトロな雰囲気と小細工が施してあり、オーナーのセンスの良さとこだわりを十分感じた。

7/19  中日の天気を期待していたが、残念ながら小雨でガスに包まれている。乾かした雨具などを装着し出発。
視界のない中、木道の分岐が2か所あり、迷ったが大丈夫であった。
祖父岳を越え、ワリモの分岐へ。
水晶小屋に向かう途中、ガスが切れ気味となり、いくらか明るくなってきたので好天を期待したが、残念ながらなかなか回復しない。
水晶小屋にザックを置き、ピストン。ガスの中のままで、またしても水晶からの展望を見ることはできなかった。

雨模様だと温泉がぬるいと聞いていたこともあり、すでに高天ヶ原温泉は、断念していた。
鷲羽に登り、昨年のような予想外の天気の好転を期待したが、逆に下り始めると間もなく雨が降り出す始末で、期待は大きく裏切られることになった。

三俣蓮華山荘からは、天気が悪いので蓮華岳登頂はやめ、トラバースルートに入る。ところが、山頂コースより楽をするつもりが、間もなく雪渓がでてきて、進路が分からない。
あやうく、無理やり藪漕ぎをしようかと思うところだったが、自重して戻ると何とか進路が見つかる。

その後も数回わかりづらい雪渓通過。最後は、急斜面雪渓のトラバースで、ようやく尾根道にたどり着きひと安心。
楽をするつもりが、とんだ難路であった。

黒部五郎小舎に到着。部屋は、内装がきれいになった標準7人部屋。
寝不足と疲れで眠いので、食後に早々に寝る。

7/20  最終日。天気はどうかと外を見るとガスっている。雨が落ちていないだけマシか。早めに出発。

五郎のカールでは、時折空が明るくなるものの、上部はガスの中。しかし、花はきれいに咲いていて、せめてもの慰めか。花の写真を撮りながら登っていると、難なく稜線へ出る。

分岐にザックをデポし、山頂をピストン。相変わらずガスの中で視界なし。
下山路は、ガレの急下りで少し正規ルートか心配になるほどだったが、次第にいい道に。
緩やかなアップダウンを繰り返し、快適な雲上散歩が続く。

徐々にガスが上がり、薬師が見え始める。雲ノ平や水晶も見えてきた。右側の広い谷が赤木沢。時折眺めながら進む。
花も咲いており、山をバックに撮影を楽しみながら進む。

北ノ俣岳に着く頃には、鷲羽も見えて、薬師・赤牛・水晶と五郎も見え、素晴らしい景観となった。

写真タイムが長くなり、めっきり進まなくなった。まあ、少しくらい帰りが遅くなってもいい。せっかく3日目にして、待望の視界良好の青空になったのだから。

北ノ俣岳で小休止。ここからの下り基調の景観がいい。雄大な眺めの中の雲上漫歩。薬師や水晶をバックに花の写真を撮る。ばったりと足が止まる。

楽しみながらも、太郎平に着いてしまう。
水晶に別れを告げ、下りへ。しかし、しばらく薬師が見えて楽しませてくれる。

3連休最終日なのに、けっこう登ってくる。天気予報に併せて登山ができて羨ましい。
快調なピッチで下って駐車場へ。亀谷温泉の白樺ハイツで汗を流す。