2015/7/25-26 暑気払い&米子沢遡行


     7月25日 暑気払い in 巻機山麓

計画では、水無で暑気払いと渡渉訓練の予定だったが、アクセス道路が通行止めになり、急遽OSeさんに協力を求め、巻機で行うこととした。

夕方、山麓の小屋に向かう。 桜坂から小屋までは、短いが相変わらずダートな道だ。
小屋前の屋外テーブルでは、OSeさんがもう「おっつき」を済ませていたようだった。
私もさっそくテーブルに着かせてもらう。

夕方5時過ぎでもまだまだ日は高い。しかし、ここは、クヌギかナラの大木の日陰に沢風が吹いて来て、下界では考えられない心地良さ。 早速缶ビールを開け、OSeさんと乾杯。

おっつけノリ、OSさんもやって来た。 今回はちょっとさみしいがこれでフルメンバー。

ほろ酔いの頃、日が暮れてきた。 場所を内に移し、映写会を始める。
明日の米子沢の事も頭の隅にあったが、爽やかな空気に包まれた山小屋で、山の話に花が咲き、結局夜の更けるのも忘れて飲んでしまった。

     7月26日 米子沢遡行
             (L) ON、ノリ、MT、KN、OSe
             桜坂7:00・・・小屋下11:00~11:30・・・巻機小屋11:45~12:30・・・桜坂14:15


予定通り桜坂を出発するが、初っ端から調子は悪い。 やはり昨日過ぎたかなぁ。

ゴーロの終わりまでは、体に熱がこもった感じで悪い汗が出た。 しかし、滝が始まると、水を得た魚のごとく次第に調子が戻ってきた。

水量は少し多いようだが、これがまた暑い日には「ごっつぉ」
なんだわ。

勝手知ったる米子沢。 順調に進み、正面上に見える岩塔を左に見送り、ナメの先を望めば今年も大きな雪渓が残っており、かなり崩壊している様子。

ここは、右手から雪渓にあがり、降り口はちょっと悪かったが、若干の道普請で問題なく降りられた。


ゴルジュに入ると冷たい滝のしぶきに涼を得、超快適。
里の暑さにウンザリしていた仲間達にも、自然と笑みがこぼれている。

水の冷たさから、大ナメの先にはかなりの雪渓が残っていると思われ、若干の不安がよぎるが、いまはこの快適さを存分に享受しよう。

2段滝のお釜で、OSeさんがつい水浴をしてしまい、クールダウンのダメ押し。

ここの滝では、前回ロープで確保したKNさんもロープ無しで
クリアし、登攀力向上がめざましい。

更に滝を2つ越えて、ゴルジュを抜けたところの平らなスラブは休憩適地。

大ナメは米子沢の代名詞。
青空をバックにV字に草原が広がり、ハクサンコザクラやニッコウキスゲもまだ頑張って咲いていてくれた。

涼やかな風が吹き渡り、いつもはぬるい流れも今日は冷たく気持ちいい。

大ナメを終えると、予想通り雪渓が残っていた。 しかし、
下にあった雪渓の大きさに比例せず、小規模だった。

今日は、雪渓の通過がポイントになると考えていたので、
巻きをせず通過できて良かった。

今年は大雪の影響で、どこの谷も雪渓が多いのだが、雪質とか、南向きとか北向きとか、風とか雨とかのさまざまな影響を複雑に受け、大雪の年であってもその残り方はなかなか読めない。

二俣からの雪渓もなんなくこなし、小屋下の水場で昼食とする。   小屋に向かえば相変わらず人気の巻機山を実感する。

ノリ、MT、KNの3名は山頂まで往復し、私とOSeさんは小屋前でも楽々休む。

この日は日本中が暑かったようで、沢中での涼やかさとは正反対で、熱中症になりそうな尾根を、水浴びで「腰をひねって痛い」とか言いつつも、先頭を行くOSeさんのハイペースで、2時間弱で下山。

下山は死ぬほど暑かったが、昨晩の山麓でのひとときと、米子沢の冷たくて清冽な流れは、最高に快適な暑気払いとなった。
(記) ON