1日目:7:30旧大自然館発--12:30稜線--13:30黒姫--14:20破間川--
15:30枝沢--16:20田代平
2日目:6:35田代平発--7:30八十里越--8:20 990m--9:20左沢平原
--11:30橋--12:00旧大自然館着
![]() |
黒姫から見た田代平 |
![]() |
沢床から |
![]() |
田代平 |
八十里、田代平、左沢・・・憧憬の山域、魅力的なブログを見つけた。行けるかな?行ってみたい。
今年の雪の感じだと早いうちがいいだろう。
初日は何と言っても重荷を担いでの黒姫までが難儀だった。今日は黒姫山頂でビバークかと本気で考えた。
何とか稜線に着き、そこでアイゼンを履き黒姫山頂を目指す。山頂から見た田代平は遠いような近いような、
手前の沢は嫌に茶色く、雪解けが進んでいると感じた。
(大丈夫かな?)考えたが、行けるところまで行ってダメなら引き返せばいい。
そこから破間川へは一番左の尾根を下りた。今日であれば隣の尾根でも間の沢でもどこでも使えそうだ。
ぐんぐんと烏帽子山に近づいていく。沢に下りると、ところどころ穴が開いていて沢の流れが見える。
流れは優しく心強かった。右岸、左岸、藪のトラバースと繰り返し、田代平に続く枝沢に入った。
変な感じに雪が落ちていて滝に吸い込まれそうだ。ここで唯一短いトラバースにピッケルを使った。
沢が終えると田代平が広がっている。ここまで水の工面を試みたが危険を感じ、(雪をとかせばいいや)
と考えていたが、なんの、いい小沢が平原の中を走っていた。その付近をテン場として、
まずはしゃっこい水に缶ハイボールを冷やしに行く。水芭蕉の子どもたちが顔を出していた。
ツエルトを張り、支度を整え一杯始める。まだ外は明るい。一人でもなんだかんだと時間は過ぎていく。
携帯に充電を始めたら、なんと電波が届くでなないか。何通か送ったが、写真は送れず、
相手からの通信は入らなかった。それでいいのだ。夜中から風が吹き出し、朝まで続いた。
風の最初は熊さんか何かが来たかと思って意味なく息をひそめた。
風の音に混じってカモシカの鳴き声が何度も聞こえた。
2日目、風はまだ続いていたが空は明るい。ツエルトもフライを張らないとこの時期結露が多く、
接触した小物はぐっしょり濡れていた。アイゼンを履き出発。「さらば田代平、又来る日まで」
と誰かの十八番が口をつく。今日も何本かのいい感じの木に抱きつき(おはよ)と目を閉じる。
なんだか幸せホルモンが放出されるような気がするのだ。
八十里越えに立ち、3年前に早月尾根から木の根沢、三角山や田代山、木の根山と周回を試みたときは、
藪が多く途中から下りたが、どこからだったかなあ、と何度も何度も見返すがわからない。
後で相方に聞いてみなくちゃ。
1000m付近から田代平に続く尾根を下り、広い広い谷内は左沢の右岸の尾根を歩いた。
最後、もう少し回り込んで林道から橋に行くところは、足下に橋が見えたので面倒くさくなって
70m位藪の斜面を強引に下った。 今年もここに入ることができた。複雑な地形で自分はほぼわかっていない。
これから何回来れば覚えられるんだろう。でも、又来たい。また、いつか。