2021/5/4 金城山山頂の岩壁で初の懸垂下降(新会員交流個人山行)

      メンバー:(L)HS、(新人)KM 、(ゲスト)KY、OT

      コースタイム:7:30金城山観音山登山口--10:30ザイル訓練--11:30山頂--
             12:00懸垂下降実践--登り返して13:00山頂--15:30金城山観音山登山口下山



観音山(こぶし遊歩道)1合目
2合目
6合目付近から残雪も
残雪とブナ林の芽吹き
南魚沼市街
山頂手前で懸垂下降の練習
山頂にてドローン空撮
巻機山方面
KMさん初めての懸垂下降
崖下からの眺め①
崖下からの眺め②





(記:HS)
私の家からも良く見える金城山は巻機山や坂戸山に比べ南魚沼ではあまり人気のない山だと思う。
しかし登山道もしっかりと整備され、山頂からの展望は素晴らしい。一度でも登った事のある人なら
山頂稜線の巻機側がスッパリと切れ落ちたあの岩壁の景色に驚き感動したのではないかと思う。

今回は会の新入会員KMさんに実践でロープワークの訓練をしてもらう目的でお誘いをしてみた。
他に私の叔父と救助隊の仲間にもサポートを頼み4人での山行となった。
金城山は数ヶ所の登り口があるが数年前の水害で崩落が進み、整備されず廃道になっている道もある。
この時期では五十沢側からの登山口は残雪や雪渓の状態が悪いので塩沢町側からの観音山コースを
チョイスした。

このコースは「こぶし遊歩道」と案内があり道路脇に駐車スペースもあり地元の有志によって整備が行き届き
分岐までは快適な登山が楽しめた。
6合目付近から残雪が現れ斜度も増して来たので途中アイゼンを装着しピッケルを使って雪面を登った。
山頂手前の急な雪面で立ち木を支点に懸垂下降の説明をし、数回下降の練習をしてもらった。

山頂に到着し軽く食事を摂り、いよいよ本番の懸垂下降に挑戦してもうらう。
私自身この岩壁を降りる事は初めてなので支点が取れて下降の容易い場所を探した。
山頂のすぐ横の雑木から下を覗くと5mくらい下にテラスが見えた。稜線の立ち木に支点を取り、
そこまで下がってみると岩壁上部がチムニーになった垂壁が見え、40mくらいでザレた地面が繋がっていた。
これは行けると確信し、上で待機している仲間に伝え下降ルートを下まで伸ばした。

仲間にKMさんの下降手順を見てもらい私は下で見守る。初めてロープを使った懸垂下降は
KMさんにとって極度の緊張ではないかと思い絶えず声をかけた。
ゆっくりと確実に下降して無事に着陸。すぐに感想を聞くと怖くはなかったそうだが腕に力が入ったとの事。
よかった、よかった、一安心。
全員下降してザレた斜面から雪面に移りアイゼンを着けて雪のつながている斜面を登り返し山頂に戻った。

初心者を無事に案内する事は私自身にとっても良い経験になりそれが自信や励みにもなる。
この会の門を叩く人は皆好奇心や向上心に溢れている人だと思うから自分が覚えた知識や技術を
伝え、共に学び、応用を考えながら成長して行きたいと思う。



会に入って初めての山行(記:KM)

懸垂下降の練習を雪上でしたが絶壁の岩ではとても不安だった。
上でKさんに準備をしてもらい、下でH.Sさんがずーっと声をかけてくれたので、
ゆっくり少しずつ降りる事ができた。
下から見上げてビックリ!こんな所を降りて来たんだー
実践でロープの安心さがわかった。
こんなにドキドキしたのは久しぶりだ。
全くの初心者に凄い体験をさせてくれたH.Sさんとお仲間に感謝です。