2022/10/1~2  会山行 東黒沢~ウツボキ沢~ナルミズ沢

メンバー:(L)ノリ・OS

コースタイム:10/1 白毛門駐車場発6:55--白毛門沢出合7:35--丸山乗越10:27--
          ウツボギ沢11:12--広河原11:21~11:43--大石沢12:45--二股上14:17(泊
       10/2 出発7:00--8:05~8:20稜線--JP9:39~10:17--朝日岳10:36--
          笠ヶ岳11:51~12:12--白毛門12:54~13:14--白毛門登山口着15:51


白毛門沢ハナゲ滝
東黒沢
大石沢出合
最高の物件
Day2 寒い朝
右俣詰めと草紅葉
烏帽子の稜線 JPの登り
笠ヶ岳へ
白毛門へ




【記:ノリ
ナルミズ沢は今回で4回目。1度目は、一人で東黒沢原から入り遡行。
稜線からJPまではガスガスで笹の中の踏み跡など分かりもしなかった。夕方4時に朝日岳着。
岩のせり出した下にビバークし夜の寒さが一番の思い出だ。
2回目は会のメンバーなど4人で東黒沢から遡行し魚留の滝下でビバーク。焚火の煙がずっと目に染みて、
翌朝はお岩さん状態だった。
3度目は、一人で湯檜曽のゼニイレ沢から白毛門に出て、笠ヶ岳までの鞍部からウツボギ沢めがけて藪に突入。
下り降りた広河原でビバーク。夜中からの雨で翌日のナルミズはあきらめ、宝川温泉に下った。

そして今回。天気に恵まれ、仲間に恵まれ、テン場に恵まれ、恵まれ尽くしの二日間でした。
丸山乗越のルートに不安があったがGPS確認しウツボギ沢に出た。
広河原からはOSさんのルンルンな足取りが快調だ。私はというとヘツリの落ち口でドボン。
久しぶりに水の中から空を見上げた。「休むのを忘れていた」というOSさんを魚留の滝で何とか休んでもらい、
テン場を確認したが前回のいい感じはなく台地が水っぽくなっていた。では二股まで行きますかということで
行ってみれば、OSさんが最高の物件を見つけてくれた。焚火の準備をしていると二人連れが上がってきた。
テン場は広く、一緒に火を囲んで酒を飲み、感じのいいご夫婦で話も弾んだ。
巻機山の山スキーや栃尾又の自在館の話も飛び出した。満天の星空にOSさんの歌声も響く。

2日目朝、風が冷たい。稜線のモルゲンロートを見ながら、さらに傾斜の緩くなった沢を少し行くと草原に出た。
稜線はすぐそこ。稜線からは越後の景色が丸見えだ。熊の寝床のような場所で装備を解く。
JPまでの笹薮は両手でかき分けると踏み跡があり、かえって楽だった。
JPで前の職場でお世話になった女性と出会う。つくづく今回は出会いの多い嬉しい沢だ。
朝日岳への稜線からは紅葉が始まっていた。この稜線を歩きたかった。体はへとへとだが、
こんなに余裕をもって景色を楽しみながら歩けるのは初めて。きっと同行のOSさんのおかげと思う。
白毛門からの下りも膝と腰がうまくないのでゆっくりの歩きになってしまうが、
会運営の話などこちらの口はなかなかスピードが落ちず、のろのろの歩みで
なんだかんだ聞かされていたOSさんは大変だったと思う。
OSさん、いろいろな面でありがとうございました。最高の2日間でした。



【記:OS
ひと月ほど前に、突如として腰の超激痛に見舞われ、日常生活に支障をきたす事態となった。
2病院の受診と養生、日帰り山行2回の鍛錬を経て、この会山行に備えた。
泊り装備の重い荷物で、はたして腰が大丈夫なのかどうか一抹以上の不安を抱えながらの参加となった。
結果的に腰はすこぶる調子良く、おおむね快調に沢歩きを堪能することができ安堵した。

さて、今回の沢も初体験で、初級者向けと言われる東黒沢、癒し系のナメが連続する
人気が高いらしいナルミズ沢である。かねてから機会があったら是非行ってみたいと思っていたので、
即決参加表明した。東黒沢は、序盤こそハナゲの滝や快適なナメが続いたが、
後半は狭い谷あいで、ややうす暗い感じがした。というか、ナルミズ沢が大きく開けていて、
ナメが快適過ぎるので、東黒沢の良さが薄れてしまったのではないだろうか。

そのナルミズ沢だが、所々に続くナメが緑のコケと白い岩の斑模様となり、美しい渓相を呈していた。
挑戦してみたい小滝の直登も2~3箇所あったが、水が冷たいこの時期、釜にドボンしたくないと思うと、
自然に足は巻き道に向かった。大石沢出会いを過ぎると、何箇所か左岸側にテン場にできそうな、
緩い傾斜の草原があった。二股を過ぎたテン場候補地でザックを降ろし、もっといい所は無いかと欲を出し、
100m程上流まで探しに行くと、あった、あった。
何と、先人の使い残した薪の山と水辺付きの超高級別荘地を発見。

ノリさんと火おこしをして、ようやく燃え盛り始めた頃、横浜からの夫婦連れが来たので、一緒にどうぞとご招待。
4人で、火を囲みながら、思いつけねぇ楽しい宴となった。お互いに持ち寄った酒・つまみをいただきながら、
宴は最高潮。横浜の奥さんが星に詳しくて、満点の星空の星座名をいくつか教えてもらいながら夜は更けてゆく。

そして、清々しい青空の朝を迎え、徐々に狭まる沢に名残りを惜しみながら、
藪漕ぎも無いまま大烏帽子山の南側鞍部に到着。ここからも大した藪漕ぎはなく、
明確な踏み跡と膝~腿程度の優しい笹原で、快適な稜線歩きができた。
ジャンクションピークの登山道に合流して、バリエーション終了。
朝日岳~白毛門の帰路で、澄みきった山々の展望と紅葉の始まった稜線景色を堪能しながら歩くことができた。
このような楽しく美しい沢歩きを指南いただいた、リーダーに心から感謝したい。