銀山平雪上訓練 2024/4/14

メンバー:(L)TH.+(H)IM.TM.IE.SY
行程概要:旧湯之谷庁舎6:30集合 → 銀山平取付き7:25 → アイゼン装着8:20 → クラック&藪の通過 →
      9:55(アイゼン下降チェック) → 1161p(アイゼン外しデポ)→ 1246p 11:35(昼休憩)→
      下山開始12:00 → 滑落(停止)訓練 →ワカン装着 13:02 → ワカン外す 13:40 →
      車道までの急斜面の下降(ザイルにプルージック)→ 下山完了 14:20



<雪山は脳力で登れ>IM
銀山平までの車中で、TH講師からの雪山レクチャーを受ける
天気は快晴かつ無風。サングラスしても照り返しがきついほどであった。要所で的確簡明なアドバイスが飛ぶ。
さながら指揮者が半拍早く指揮棒を振るがごとく、で、足元・景色・日差しに気を取られていると脳みそに入らない。

緩み気味の雪と対話しながらの登山は、つい無口になってしまう。それにしても景色は素晴らしい。
1046pまでやっと到着。荒沢岳にも大分近づいた気がする。正直な話「今日はここまで」と指示があるかと思った。
が、講師からは、「この先、自分ならばどうするか? 各々考えながら休憩」との言葉あり。地図を見ても目視でも、
夏道合流地点までどの位なのか? 全く予想できない自分がいた。
思わず「富永さんお一人だったらどのくらいで着きますか?」と尋ねると、「一時間くらいだな」と。
絶対無理~自分なら2時間はかかる? 途中までが関の山? などと逡巡していると、
「アイゼンの下降をチェックさせてください」と、新人さんから順番に下り坂を降りる。
それを確認した講師は進むことに決めたようで、あとは案外順調に1246pに到着し、
360度の景色を堪能してゆっくり休憩。行きはヨイヨイ~で、下山は10倍は危険である事、
キックステップは一発目で決めるべし、ワカンでも滑る場合がある事、など注意を受け、
「滑落したら、計画書から名前を抹消するのみ」と、この日何度となく講師の口から出たセリフを各々肝に銘じて、
下山にかかった。講師の予想通り、参加者は4名だが途中滑って「最低でも、延べ6名は死んだ」と言われた。
藪のクラックを越える辺りはかなり緊張したが、越えた後に皆でルートを間違え、最後は講師にルーファイして頂いた。
ホッとした時が危ないのだな。最後の最後、道路までの急斜面(雪壁約50m)は、“プルージックノットで確保”
と言われたが、一瞬頭が惚けて~? はっ、短いシュリンゲで巻き巻き!と思い出す。
形はまるでささみ巻きガム(犬用)。音からは脳みそに入りにくい~あとで語源を調べよう。
素人には充分長い雪壁を慎重に降り、皆で上を見あげると、ザイルを回収、ピッケル片手に華麗なるステップで
駆け降りる講師に、思わず~so cool!~
新人さんも交えた大満足の訓練をありがとうございました。


<訓練参加の感想>IE
まずは、この日を無事に終了できた事は、講師と一緒に参加した方々のおかげでした。
貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。
実力不足の私が参加していいものか、行きたいと言ったけれども最後まで安全に終了できるのか不安もありました。
しかし、いつまでも実力不足のままでは、今後の自然との向き合い方が広がらない事の方が嫌だという
気持ちがありました。
当日は天気にも恵まれ、普段見ることのできない景色も見ることができました。歩くペースも遅く、
不安全行動もたくさんあったのですが、そのつど周りからアドバイス・フォローがありました。
知識不足すぎて、進めば進むほど申し訳なくなりましたが、「ここで諦めるのも嫌だ」と必死でした。
「雪のない山もそうだが、特に雪山は脳力で登る」・・・何回も講師の方が口にした言葉です。
常に状態の変化を観察し、考えて行動する。脳力という言葉の意味が身をもって理解できた貴重な日でした。
この体験を、今後の山との向き合い方に生かしていきます。
道具も借り物、知識不足のこんな素人に付き合っていただき、講師と参加者の方々に深く感謝しております。


<訓練参加の感想>SY
超多忙なTH会長にゴリ押しして、残雪期のルートファインディング講習会をお願いしました。
天候は快晴!日焼けの大キライなワタシは、ヤケーヌその他を駆使して、準備万端!
のつもりで参加しました。思ったより急斜面!?新人会員もいたので、ゆっくりゆっくり歩を
進めたつもりです。上りは良かったのですが、下りはおや?気がついたら朝のルートを外れている!?
さすがの百戦錬磨のTH講師のお力で、ロープ講習まで受講でき、事なきを得ました。
脳ミソも思考力も足りないワタシには、どれもこれも目から鱗の一日でした。
皆さん、貴重なお休みの一日をありがとうございました~!


<訓練参加の感想>TM
雪山での訓練。まさに体験型で、ポイントポイントでの歩行や意識すべき点について教えていただきました。
ロープで安全確保をした下山訓練で、訓練の意図をきちんと理解しないで、動いてしまった点が反省点です。
会長が言われた「自分の怖いという感性を大切に」という言葉が印象に残っています。他の人ができるから、
「やれ」と言われたから、ではなくて、自分が感じるリスクにきちんと対応して行動していきたいと思いました。
もちろん、リスク予想も未熟者ですから、今後、リスクの想像と対応の準備を意識して、
脳力を使って歩く訓練をして行きたいと思っています。
数回の「死んだな!」判定を受けましたが、これからも生き残って山に向かえるように頑張ります。